海賊船も所在ない、、
夏が終わる。芦ノ湖の気温は午後3時で22度と少し半袖では肌寒いぐらいだ。キリが出ていて西岸の周遊道路の視界は5メートルという所。ヘッドライトをアッパーにしても対向車が見えるのはせいぜい20メートル手前で時速30キロで走ってもきついカーブがギリギリという感じで、普段は楽しめる富士山は霧の向こうに有るのかさえもわからない。熱海のフラットでは数キロの視界があるのだから、そこから裏山を500メートルほど標高が上がった箱根の山頂は別世界だ。夏が完全に終わって、秋がとっくに始まっている。一部の紅葉が既に始まった広葉樹があるほどだから、自然の暦は早く賢い。
海賊船の客も減って、夏の終わりの観光地は何故か少し寂しい。こうやって秋が足早にやってきて、沢山の人たちの夏休みが今週で終わる。東京から2泊で来客があって、今夜の花火は大型ヨットで見物したら、マダムは明日から東京で1泊のお仕事でご出張。久しぶりに熱海で一人の夜になるが、考えれば今年の正月からずっと一緒だったことになる。単身赴任、週末婚の静岡のど田舎で一人暮らしを7年したというのに、まだそれに良く慣れてはいないということか、食事を作るとか掃除をするとかその量、頻度、インターバルが孤独ゆえの緩さというものがあって、まあ自分しかいないならサボっても良いよねというのが二人暮らしになるとなかなか効かなくなるのは何故だろう?「あれをしてください」とか「これをしてほしい」とか「それはいけません」とかご命令が飛ぶ。個人の考えるあるべき共同生活のルールという不問律というようなもの(すごく言語的に厳格なものではないにしろ)は、母語のもつ自然な文法のようなものに似ているんだなあ、、そんな風に感じてしまうのは僕だけなのか?
今日で8月が終わって、また1200枚の月足グラフを更新して、短い陰陽線を書き加えてほとんど動きのない鈍いだらけた保ち合いを書き加えるという作業を4、5日かけてまたすることになるんだろうと思う。それでも8月は記録的な来客数があったから、熱海の僕のフラットは実に賑やかだった。いろいろ孫や客と遠出もしたし、いろいろ美味しいものも食べたり買ったりしたのだから、老人一人、二人でする普段の生活よりも変化があったのには間違いない。気分転換にチタン製フレームの眼鏡を鼈甲柄のセルフレームの眼鏡に変更してみたりして、ほぼ毎日短パンとTシャツで過ごす夏休みの小学生のような暮らしをしていた。台風も水害も高波もいろいろあった8月だったが我が家だけに絞れば実害はゼロで、運が良いのだろう、猫と一緒に夏風邪もひかず、怪我もなく無事に夏が終わりそうだ。
客が来ても5人までならAUDIワゴンは使いやすい実用性の高い車だなあと改めて感じた。
1日200キロ程度のドライブならこれ1台で十分楽しめるなあと思ったのだが、V8直噴40バルブ4.2Lというエンジンは初めて乗ったがメルセデスの5.5Lより更にパワフルで2トンのアルミボディーを軽々と加速させるから、もう少しアクセラレータを重くしたほうが安全じゃないの?とも思うのだ。5人乗れば300キロ増だがなんてことなく鋭い加速。いかにもメルセデスを意識した加速性能という感じが強調されているんだな。ピエヒはきっと権威主義を嫌う負けず嫌いの合理主義者なんだろうと思う。Eクラスワゴンが長かった僕としては「成功した自由業のスタイリッシュな実用車」というカテゴリーにぴったりの新しいアイコンを手に入れたような気分であるかなと思う。しかもちょっとやれた10年落ちの地味なこんな素敵な車が200万円以下で手に入る日本の中古車市場というのは世界一コスパに恵まれていると思うのだが、その割にはまだ輸入車の販売シェアが低いのは新車価格が高いせいだろうと思う。外車=高い=壊れる=面倒というイメージなんんだろうなあ。動物を飼うとかペットと遊ぶとか楽しいことをするには、ちょっとした苦労も楽しみのうちなんだが、そういう悦楽的な暮らしという意識からはほど遠い忙しい
人ばかりが大半なんだろう。パナソニックのテレビや冷蔵庫のような静かで壊れない、あるのか無いのかわからないような機械が自動車だと思っている人がきっと大多数なんだろうなあと思う。
さて残った今日の1日をどうしようか?今晩からはグラフをしばらく書くのだから残りの半日は厚木のコストコにでも行ってマダムのワインでも買ってこようかな?帰りに大回りで湘南Tサイトまで足を伸ばしてなにか新刊がないのか探してみるのも良いのかな?自分だけの夏休みというのはそういえば1日もなかったような気がするなあ、、。 |
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