猫次郎のなんたらかんたら書き放題

１０００万人の下層階級の出現した日本。もはやそれは中世だ。

熱海市というと大規模な市のように思われるが、人口は3万8000人ほどしかいない。毎年300万人の宿泊客を迎える都市としてはかなり少ない印象だ。事実、人口は減り続けており、ピーク時の1965年には5万4000人がいた。

また、高齢化も顕著で、1965年と2015年とを比べると、15歳未満人口（年少人口）の割合は 19.2％ から 7.1％に、15歳から64歳人口（生産年齢人口）の割合は 71.1％ から 48.2％ に減少するなど大きく変化し、高齢化率 44.7％という超高齢化社会で、「日本の30年後の姿」（熱海市）となっている。現実に市内のバスに乗ると地元の乗客は高齢者が目立つ。

貧困も深刻だ。2015年度の市の人口に占める生活保護受給者の割合は1.66％で県の0.83％の2倍に上る。受給者のうち65歳以上の割合は78.8％でこれも県の50.0％を大きく上回る。高度経済成長期に観光関連で社会保障が十分でない仕事に就いていた人たちが老後を迎えた結果であるという（2017年4月4日付読売新聞東京版）。

海を見下ろす億ションで暮らす富裕層と、貧困に苦しむ高齢住民、

コントラストは異常だ。生産年齢人口が集まる産業の誘致も急務だろう。

　　　http://toyokeizai.net/articles/-/208641?page=3

以上は東洋経済のネットコラム記事より転載した。指摘のように熱海という街は日本の近未来の正確な縮図だ。海を見下ろす億ションで大きな外車を数台もってちんたら相場をしながら遊んで暮らす富裕層の猫のような男と、生活保護で貧窮に苦しむ軽自動車にも乗れずバスでしか移動手段の無い貧民高齢住民が隣り合わせの地区に住んでいる。僕のフラットには社長か元社長とその婦人しか住んでいない。ていうか税や管理費がとても高いので一般人は住めないだけのことである。だから結果的に安全で静かで清潔で快適だ。価格はいつでもこうして貧乏な人種を排除するベクトルとして働くんだな。段々と日本も世界的標準に接近してきたということである。グローバリスムが内側から社会生活に変化をもたらした証左といえよう。

　あと10年もしないで、東京も大阪も名古屋も大都市も地方都市もそのうち全部が熱海のようになるのだね。少子高齢化と貧窮の進展。労働人口が激減するなかで、福祉予算はカットされ、年金は減額で支払い年齢が上がって、貧窮層は餓死するようなことが稀でなくなるだろう。資産と所得手段があるリッチな老人とそれ以外。それはある意味で中世の階級社会に逆戻りしたかのようだ。左派の水野和夫が指摘するように日本もどんどんと中世社会に戻っていく。定常経済の時代がやってくる。中世だから海賊や山賊が跋扈する無法地帯があちこちに現れる。金融空間などはその典型だろう。

　富裕層はますます豊かになり、金は富裕層に集中していくしシステムがポスト資本主義社会だから当然の事がおきる。今回の労働法制で定年が６５歳に延長されて、年金支給が７０歳に延期されるような仕組みを阿部は考えているが、７０歳って多くの人はもう身体はボロボロであとは死ぬだけって状態になるから、払った年金は政府が召し上げるっていう詐欺に近いやり方だが、これでも自民党が選挙で勝てるってところがまあなんて言うか馬鹿らしいというか脳天気というか貧乏人は頭から嘗めれているんだなあ、、と思うな。

富裕層と貧乏人のコントラストが異常だとコラムニストは書くが、僕にしたらそれは当然だろうと思うな。勝った人と負けた人が同じ結果ではつまらないだろう。人生の勝ち組と負け組がはっきりと明確に差がある社会というのが自由社会である。豊かに生きたければ頭を使って勝ち残れば宜しい。日本では誰もその邪魔はしていないなと思うな。