鶏肉のポトフー レシピ
秋の3連休らしい。今週はずっとマダムが熱海にいる。続けて十日間ぐらいいるのは夏休み以来のことで少しお疲れということで、昨日は夕方から伊豆長岡にある岩盤浴の温泉まで出かけて、3時間ほどゆっくり入ったせいか今朝は11時まで熟睡した。岩盤浴でかく汗というのは普段のそれとは違う気がする。夢も見ないでぐっすり眠ることが出来た。
車をメルセデスに変える。食事を煮込み料理に変える。風呂を岩盤浴に変える。服をヨージとギャルソンに変えるという変化が少しあると気分も少し変わるから、日常にメリハリが出るかもしれない。温泉に行く前に、大仁という町にある平井精肉店というこの辺では一番立派で素敵な肉屋に行って、1万円ほどいろいろ肉を買った。すき焼き用、ビーフシチュー用、餃子用、ポトフ用と煮込みを主体にした肉を買って、今日からはしばらく肉の煮込み週間ということにしたい。レシピの元になるのは、ルマンジュ トゥーの谷シェフの「ビストロ仕立てのスープと煮込み」というあの伝説のレシピ本である。(別冊家庭画報)プロの本なので手抜きが無い。だから普通の料理本の3−5倍の時間と2−3倍の材料費が必要だとは思うが、暇を持て余している人にはうってつけだろう。酒と違って、いくら金をかけても家庭料理などたかが知れている。一番高価なブイヤベースを作っても3万円もあれば鍋一杯に素敵な魚料理が出来る。酒の3万円なんてちょっと高いフランスワインならするから、食い道楽とか料理道楽とかは酒飲みに比べるときっと100分の一ぐらいのコストしかかからないと思う。その弊害は体重の増加に即座に反映されるから、歳を取るとこれが健康の大敵だと医者から脅される。まあそれでも贅沢をしすぎて死ぬのならしょうがねえかなあと僕は諦めもつかな?
話しは変わるが、カズオイシグロの" Never Let me go"がノーベル文学賞を取った。クローン人間が成人してクラスメイトがドンドン臓器移植の手術をして順番に死んでいくなかで、恋をする、親を探すという苦しい心持ちの中で運命に従って自分は何をするべきかを問う時間と自己と意識と価値についての問いを扱ったエレガントで抑制の利いた文体の素晴らしい小説だと僕は思うので、2005年ごろから何度もブログに取り上げていたが、翻訳本だからあまり売れない作家だったと思う。それでも生まれは日本人だというのは文体の背景の陰影に明瞭に現れているように僕には感じられた。来日時に大江との対談をしたのがなつかしい。親子ほどの年齢差があるが両者ともの受賞というのは村上との質の差だろうかと思われる。映画化されてマリガンとナイトレイが出ていたと思うが、映画の出来は宜しくないなあと感じた。
リビングルームから箱根の山々が彼方に見える。そろそろ紅葉が始まって、これから1ヶ月ぐらいで一気に色づくのだろう。そして冬がやってくるのだが、熱海の冬は暖かいので身体が楽だ。温泉が一番嬉しい季節がやってくるなあ。 |
>
- Yahoo!サービス
>
- Yahoo!ブログ
>
- 練習用