猫次郎のなんたらかんたら書き放題

　僕に出来ることは、酒田の逆張りの相場師の今をダイレクトに伝えること。それが魅力があるのなら、彼らも自然にそれに向かって走っていくだろう。僕が２５年前に蠣殻町の爺さんの事務所に行った時と同じなんだなあと思った。もう爺さんは死んだから、いくら大金を稼いでも死んだら使えない。だから僕は爺さんよりとても素敵なブルジョワライフを愉しんだという事は彼らに伝え得たかもしれない。「目的と手段」という意味で哲学を語れるインテリ相場師を僕は誰も知らない。きっと相場師は女遊びばかりしていて本を読まない動物なのだ。

　中学生の時に「将来大人になったらどういう人になりたいか？」という質問があった。僕は相場師になりたいと思った。でも本当は具体的にはインテリヤクザになりたいと思っていて、それは不動産や株式や人気やいわゆる幻想と人気を売買するビジネスをしたいなと思っていたことだ。結局僕は、人気という記号を売買する、二足歩行する類人猿の進化の最終型になったのか？と自分では感じている。

「労働をしない奢侈の記号を消費する二足歩行の最終型」というマルクスとケインズが想像しなかった人類のカタチ。日本独自の伝統芸を使用してはいるものの、記号はパワフルなドイツ車や美しいイタリアの万年筆や南アメリカのダイヤモンドに化けたりしている。

　日本人は圧倒的に農耕民として何千年も生きて来た。狩猟民はアイヌだけだろう。だから狩りをして生きる民は駆逐された。そして社会が出来上がっていく。しかし、日本以外の世界では農耕は駆逐されて、狩りの独壇場に変わって行った。島国の進化奇形、ガラパゴスの国。だから異種が現れると「虐め」がはびこる。

　さてせっかく熱海に来たのだから、時間のズレがどういうものかを道具を比べて考えてもらった。

Aというものが半年とか９ヶ月とかするとBに変化する。その変化の有り様がグラフという視覚に確認される例がはっきりと現れ始める。その兆候があって、そのムードというのものがあって、３０年ぶり、１０年ぶりに同じ変化が起きている。５３０１を売り推奨したはそういう理由からだ。

バブルが弾けた１９９０年、ある歌が流行った。バブルガムブラザースの"Won't be long"だ。

僕が具体的に目指したのはインテリヤクザの銀流しの安さんだ。「売り」しかない二足歩行の最終型！

「踊るように売る」そういう明るい売り方が僕は好きだ。

「もうすぐさ、届くまで、おまえのためにすべて、、、」そう踊りながら僕は売る。