月足グラフの見方の基礎を私見する。これは「僕が見て感じる事」だから、他人様がそう感じるかどうかは無論わからない。1枚の長期グラフを見ているのだが、当然毎月1300枚のグラフを書いて見ているという「前提の差」がきっと少ない人との差異としてあるということを認識した上で読んで欲しい。更に80枚の折れ線と235の場帳を毎日かかさず書いているという差異が前提にあるというのも分かった上で読んでほしい。
さて1969年から現在まで、低位株の値動きは底付近(100円とか以下とか)と天井付近(1000円付近とかそれ以上)を数回往復しているものが大半だ。銘柄選択は1300枚書いて例外は基本的に全て外す。低位株投資の再帰性に賭けるのなら実績のあるのもののほうが信用できると思うからだ。歴史が繰り返されるのは人間の愚かさは100年程度では変化しないし、知恵は時代を通じて継承されないのがグラフを見るとよくわかる。逆説的に考えると株投機というのは人間の愚かさを信頼しているという事でもある。それを承知でするのだから仕事としての相場は呪われた部分で有り続ける。
さて100円のものが一気に1000円まで一波動で上げるものは稀だ。多くは(8−9割)はうねりながら高値、安値を切り上げながら数年の周期で上げて天井する。例外はほとんどない。これは個別株というよりは全ての低位株の辿る足跡であると言える。個別株の高値の時期、安値の時期も良く似た時間が多いが、つぶさに比較するとズレが生じている場合が多いと思う。簡単な比較として同業種の数枚を比較すると良くわかる。何でも良い、水産でも鉄でも商社でも証券でも、一つの業種を数枚(5−6枚で良い)比較する。この時、2メートルの長さのグラフを数枚見るスペースが無いと不利である。僕のリビングルームはいつも25−30畳ぐらいの広さがあるのだが、それはたまにグラフを比較するためにどうしても必要な広さという意味である。(無論、普段は猫の運動場なんだが、、)素描期間を同じタイミングで始まるように書くのがコツで縦に5つ比べて見ると単独で見た印象とはまた大きく変わることもある。
練習生は何でも良いから1枚選んで自分のデスクから見える場所に張ってぼんやりと眺めていることをお薦めする。場所がないのなら天井に張るという手もあるがHの時に醒める!(笑)ただ見るだけで良い。繰り返し100回、500回と見ると有る時点で様々な『気付き』に恵まれるだろう。それをノートに書いておくと良い.何が見えるかということだ。周期でも角度でも型でもなんでも良い。何かに気がつけばそれこそが貴方の大きな利点ということになるだろう。これは「研究」や「分析」ではないから間違えないようにして欲しい。沢山の中から一つの法則性のようなものを演繹するような事ではない。あくまで値動きという現象の観察であり、その観察から自然に自分の操作を連想するような時期やタイミングを暗喩するものが出てくれば良いだけだ。だから毎月かかさず更新する必要があるし、そういう暗喩はカバーする範囲が多いほど出現する頻度は無論高まる。技術と感覚に優れた人なら多くのグラフは必要ではないが、それを身につける過程ではどうしてもこの作業を抜きにして技術や感覚の醸成は困難だろうと思うから、結局は書く以外にないという結論だ。
練習生には年ごとに陰陽比を鉛筆で下段の耳に6:6とか5:6:1(1は星)と数えて書いておく。月足から年足を想定して期間の分布が自然かどうかぐらいは最低確認しておくほうが良いだろう。年足が陽なら月足陽線の数が6以上になるのが自然なうねりということである。ゆっくりとした売買なら底の保合い(6:6)が上げ始めになれば(例7:5)陽線発現月数が増加するほうが自然ということであるから、大発会の寄りで買って、その後それ以下の値でナンピンして年末大納会の寄りでも翌年大発会の寄りでも売れば1年で1回転で利食いになるのは当然である。
年足が星に近い底練り(現在の低位株の多くが該当するだろう)だとすれば、毎月の陰陽にかかわらず月足の下ヒゲを付近を数回買えれば、翌月の上ヒゲで売れれば利食いになる。10月の急落時でも16日の底値付近で建てた玉は2週前後で戻り今月7−9日当たりに上ヒゲになっている(現時点では)のだから、そこで落とせば利食いである。要は建てから仕切りまでの時間で上がれば良いだけのことだ。場帳はそのために書いているということである。 |
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